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F-4E 32d TFS/ Soesteberg Netherlands
冷戦時ヨーロッパで 軍用機の外撮りができた国は、イギリスとオランダだけであった。別に公式に認められていたわけではないだろうが 日本と同じで撮影していても基地敷地に入らなければ警察に逮捕される心配は無かったのだ。その為 ヨーロッパの軍用航空ファンの育つ環境が昔からあり オランダ、イギリスはスポッターも含めマニアの層が一番厚いといえる。そんなオランダは、一見風車とチューリップの平和な国とイメージが強いが、国土の多くを国民自らが海を埋め立てて作った努力の国民性と従来から強国ドイツ、フランスに挟まれ 国土を脅かされ続けたことで国防意識の強い国でもある。冷戦時はNATO米軍の基地が点在していた。その一つが、ソーエステルベルグ空軍基地(Soesterberg Air Base)で 32nd TFSにF-4Eが配備されていた。
32nd TFSは、1939年当時の陸軍航空隊に創設された飛行隊で 当初は”Wulfpacks”と言う部隊名であったが 1942年に現在の”Wulf Hounds”に改められている。オランダに展開したのは1954年10月で イギリスのマンストン飛行場から 当時使っていたF-86で移動した。1959年第32迎撃戦闘中隊に改名F-102デルタダガーを装備した。このF-102の尾翼は全体を赤、青、白の三色に塗り分けた非常に派手なマーキングであった。1968年9月当時の西ドイツ ゼムバッハに司令部があった第17空軍の傘下に入りF-4ファントムを受領している。
第32戦術戦闘中隊(32nd TFS)は、F-102デルタダガーから 1969年7月にF-4Eに機種交換した。テールレター”CR”は、キャンプ・ニューアムステルダム(Camp New Amsterdam)を示すと言われるが このレターは、1978年にF-15Aに更新された際も引き継がれている。このソーエステルベルグ基地(Soesterberg Air Base)は、嘗ての百里基地の”くのいち”の写真を彷彿させるほど 撮影条件が良いようでこの場所で撮った写真は、よく見かける。
F-4E from the 32nd TFS "Wolfhounds" Soesterberg, Netherlands. This was the only USAF fighter squadron to have the royal seal of a foreign country in the squardron patch. Wolfhound patch was designed by Walt Disney.
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